こんにちは。ピンキーです。

皆さんは「足るを知る」という言葉をご存じですか。
この言葉の意味を大辞林で調べると、「身の程をわきまえて、むやみに不満を持たない」という意味になります。知足もこれと同じ意味となります。
現状を振り返り、今自分がどれだけ満たされているか考えると、余計な欲がでないということです。

最近、この言葉を胸に生活を考えることが多いです。実は私は一時、家にいることができず、車で車中泊をしたり、公園の水を飲み水にした時期がありました。もっと壮絶な経験や過去をお持ちの方もいると思いますが、今までの自分は温室で満たされた生活をしていたのだと痛感しました。少し車中泊の時のことを話しますと、家が使えないというだけでできないことが多いのです。
まず料理。ファーストフードやレストランを利用するか、カロリーメイトなどで済ませていました。最近は車で料理をする人もいますが、私は匂いや安全面を危惧して行いませんでした。洗い物もできませんので。暖かい食べ物でも、体に悪いものは栄養になりません。心は疲れていきます。
次に洗濯。コインランドリーを利用します。車には洗濯物を干せるようにロープを張り、乾ききらなかったものはそこに干していきます。時間を拘束され、リラックスできる時間は減っていきます。家にある洗濯機も使えず、お金も浪費です。
お風呂も大変です。これはそばに銭湯があったので清潔を保つことはできたのですが、髪を乾かすドライヤーが銭湯にありません。車でドライヤーを使うことも難しかったので、ハンディの扇風機で強引に髪を乾かしました。当時はまだ寒いこともある3月4月。悲しくなることも多かったです。
布団は車に持ち込めなかったので、登山用の寝袋で寝ます。温度は問題ないのですが、ほぼフルフラットになる車でマットをひいても背中が痛かったり、どこか疲れがとれません。普段の環境とは違い、窓を目隠しで覆っても、どこからか見られているように視線を感じてしまい、熟睡した気分になりません。

車中泊を嫌いだ、車中泊は悪いものだというつもりもないですし、準備が万端であれば楽しいものだと思います。ですが、当時の私にはあまりにも過酷な経験でした。
そしてそんな生活をすると、心も貧しくなり、人との関係や仕事もうまくいかなくなります。当時を今振り返ると、ぎこちない態度で生活していたように感じます。過度の飲酒や過食、拒食に下痢など心身ともに不調な時期でもありました。

現在は幸いなことに、心も体も元気に満たされていると感じています。味方ができたおかげです。
そして、その時の経験のおかげで、今がどれだけ満たされていて、恵まれているかを感じることができています。体も心も強くなり、最悪そのような環境でも生きていくことはできるということも学びました。
ですが、今でも欲が出ることが多く、そんな自分を俯瞰し落ち着ける日々を過ごしています。
今後は当時の私のように困っている人を少しでも助けてあげられる人間になれるよう、周囲との関係を築いていきたいですね。